CO2は気体である。気体の重さというものについて、われわれはあまり考えていないのではないか。1260トンのCO2というのは一体どれほどの量なのだろうか。
★1260トンのCO2とは?
調べてみるとCO2の比重は約1.53。気体は空気を1として測るので、空気の約1.53倍の重さということだ。
私たちは、空気の重さを意識しないで生活しているが、1立方メートル(㎥)は約1.29kgある。
CO2は空気の1.53倍であるから、1.29×1.53≒1.97で、約2㎏ということになる。
1トンというのは1000㎏であるから、2㎏の約500倍。体積にすると、500㎥ということだ。
1260トンは、その1260倍であるから、500×1260で、体積64800㎥ということになる。
この体積のイメージを図にあらわしてみると・・・
1260トンのCO2の量を角柱にすると、36m四方、高さ500mになるということだ。
36m四方というのは、畳なら800畳敷きの広さである。
500mは333mの東京タワーより、167m高い。
世田谷線はそれだけのCO2を削減する。。
逆に、再生エネルギーでなければ、1年間でこれだけの量のCO2を排出するということである。
★日本全体の鉄道では、どのぐらいのCO2を排出しているのか
全線わずか20km、1日187本(1時間平均9本)、最高速度40km時、平均速度16.7km時ののんびりした2両の路面電車である世田谷線が、1年間に1260トンのCO2を排出するというのなら、日本全土の鉄道では、いったいどれほどになるのだろう。そこで、日本の鉄道路線の総延長距離を調べてみたが、JRのみで27,182kmというデータしか見つからなかった。これは世田谷線の約1360倍であるが、実際には他の私鉄や地下鉄もあり、こんなものではないだろう。またJRに限ってみても、平均時速200キロの新幹線もあるし、100キロ以下のローカル線もある。それぞれの線がどれほどのエネルギーを使いCO2を排出しているのかを調べるのは大変なことだ。
そこで、ここからは、国土交通省や環境省の出しているデータを基に、別方向から考えることにした。
(以下次稿)
0 件のコメント:
コメントを投稿