2018年1月16日火曜日

26 我が家の電気、再エネに替えました

昨年10月から、我が家の電気を、加入している生協の提供する電気に替えた。

正確に言えば現段階では完全再生可能エネルギーではなく、70%程度にとどまっているのだが、89%火力発電の現在の会社(東電)に比べれば、確実に環境にやさしい。
何より、将来的にも原子力発電の可能性が全くないというのがよい。

替えたと言っても、別に何をするのでもない。メーターもすでにスマート・メーターに替わっていたので、やったことと言えば、生協への申込書を書いて「お願いします」と配達員に渡しただけ。

配電の仕組みを理解していないと、本当に替わったのかしらと、不安になるくらい。
東電からの請求書が来なくなり、生協の請求書の電気代が記載されるようになったので、「ああ、替わったんだな」と思う。多少ではあるが、料金が安くなった。
 
料金が高くなっても替えるつもりでいたので、安くなるなんて意外だった。
まだ替えていない人たちにも、早く再エネ電力に替えることを進めたい。


            発送電のシステム






 

25 送電線は空いているのに・・・

大手電力会社が再エネ事業をじゃましてる?


 大手電力会社から法外な負担金を要求されて、再エネ事業がピンチだという。
 例えば、福島原発事故被災地、飯館村の村民30人が出資して2014年9月に立ち上げた飯館電力株式会社。太陽光発電、バイオマス発電等からなる小さな電力会社(資本金1830万円、事業費4億円)である。



 その飯館電力は、「送電線が空いていないので」と東北電力から送電線の増強費として21億円を求められたという。4億円の事業費に対して、4倍の設備投資。到底やっていけないと、事業を断念したという。(2017年10月3日TV報道)
 全国ご当地エネルギー協会・飯田哲也理事によれば「送電線の壁に日本全国のご当地電力がぶつかって、事実上新しい発電所をほとんど造れなくなっている」という。

 ところが、実は「送電線が空いていない」というのは、どうも怪しいらしい。


送電線は空いている―京都大学の調査


 京都大学再生可能エネルギー経済学講座の安田陽、山家公雄の両特任教授の分析によれば、
「空き容量ゼロ」として、太陽光や風力による発電設備が新たにつなげなくなっている東北地方の14基幹送電線が、実際には2~18%しか使われていないということが判明したという。(2017年10月10日朝日新聞)
 
 安田、山家の両教授は、電力広域的運営推進機関の公表データ(2016年9月~17年8月)から、東北地方の50万ボルトと27万5千万ボルトの基幹送電線について、1年間に送電線に流せる電気の最大量と実際に流れた量を比較した結果、「空き容量ゼロ」とされる14基幹送電線の利用率は、50万ボルトでは十和田幹線(上北~岩手)が2.0%、北上幹線(岩手~宮城)が3.4%、27万5千ボルトでは秋田幹線(秋田~羽後)11.4%、山形幹線(新庄~西山形)が4.8%などと軒並み低かった。最大の北奥羽幹線(能代~青森)でさえ18.2%と20%に満たなかったのである。




 東北電力が公表している空き容量は、原発など送電線に連なる設備の発電能力の積み上げを基に算出しているが、実際の発電量ははるかに少なく、大きな隔たりが生じていると両教授は分析している。

 欧米では、実際に流れる量をもとにして、送電線の運用ルールや建設計画を進めているという。安田教授は「再生エネ導入には既存設備を有効活用するのが世界の常識」だと言う。

 東北電力は、「公表データは現状に一断面」とし、「送電線の設備計画は、持続予定の電源や将来の需要動向等を考慮して策定している」ので、批判は当たらないとしているようだが、あまりに低い利用率の状況をみると、この説明は全く説得力に乏しい。
 「送電線の空ゼロ」というのは、再エネ事業の新電力会社の撤退を狙うためではないかと思われても仕方がない。

 こうした状況から、新電力事業者たちから、「空いている送電線をもっと有効に使うべきだ」という声が上がって、ようやく経済産業省も既設送電線に再生エネルギーを優先的に接続する検討を始めたという。
 
 経済産業省さん、本当に国民のためになる仕事を、ちゃんとしてください。











24 英原発に日本政府保証1兆円!

 再生可能エネルギー化の方向は、もはや世界の潮流である。
 新しい産業を生み出し、資金もそこに集まってくる。玉川徹氏(テレビ朝日報道局解説員)は、「
脱原発-再エネ化は経済の問題。早く方向転換しないと、日本は負け組になる」と言う。
 再エネ化事業、及びそれに関連する事業の発展は、世界各国で飛躍的な伸びを見せている。それに後ろ向きでは、経済力も低下する。現在の技術・産業構造に固執して、新しい方向に進もうとしない国からは、投資家が離れていくというのだ。

 再エネ化に舵を切った中国は、今や太陽光発電のためのソーラーパネル生産のトップを行く。2015年のソーラーパネルの世界シェアランキングの上位10社のうち7位までが中国企業、2016年のには世界の太陽光発電設備製造の約60%を中国が占めるというデータも出ている。(日本企業の名ははトップ10には見えない。)
 再生可能エネルギーは環境にやさしいばかりではなく、経済的にもメリットがあり、発展途上国でも積極的に導入されている。そうした国々に力を伸ばして、中国経済はますます発展していくだろう。

 一方、我が日本はというと、小泉さんの原発ゼロ法案が発表された翌1月11日、朝日新聞がトップニュースで、日立の英原発事業を日本政府が支援することを報じた。


 日立製作所がイギリスで進める原発2基の事業費3兆円のうち、日立の出資を1/3にとどめ、役2兆円を日英政府が折半して融資、日本分は政府保証を付けるということで、昨年末に日英両政府が大筋合意したというのだ。

 目を疑うばかりである。福島の後始末もできていない日本が、どうして新たな原発を進めるのか。 
 加えて、海外の原発建設は、その国の方針の変更などで計画変更されることもあり、リスクが大きい。つい先ごろは。部となくでも建設計画が中止になり、またアメリカでは東芝が6500億円の損失を出して撤退したばかりではないか。
 政府保証というのは、つまり損害が出た場合は、国が賠償責任を負うということ。それは税金で賄うということで、国民が負担するということである。日立の事業を、なぜ国がそこまで援助するのか。

 原発事業者に対する政府の、「異例の手厚い保護」「リスクの肩代わり」・・・
 日本が沈みゆく船に思えてくる。
 
 

2018年1月12日金曜日

23 小泉さんと一緒に原発ゼロ運動!

 小泉純一郎氏については、ずっといい加減な男だと思ってきた。
 数々の記憶に残る、いい加減な国会答弁。
 年金不払いの時期を追求されたときの「人生いろいろ、仕事もいろいろ」、
 イラク戦争のとき、アメリカが攻撃理由とした大量破壊兵器の存在に対する疑いに対して、「フセインは今行方不明だが、だからといって、存在していなかったということはないでしょう」
 難しい問題への対処について問われたときの「適切に判断します」、さらに適切とはどういうことかと聞かれて「適切は適切です」
 何という不誠実な答弁、と何度も腹が立った。
 しかし今、その小泉さんが、本気で原発ゼロ運動をやっている。


「電事連」、原発即時ゼロ法案を発表


 1月10日、小泉さんが、細川護熙元首相とともに顧問を務める「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」(略称:原自連)が、「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」を発表した。(於、衆議院第一議員会館)
 法案は、自ら制作した脱原発映画3本を引っさげて脱原発運動の先頭に立つ河合浩之弁護士(原自連幹事長・事務局長)が中心となって作成したもので、稼働中の原発の即時停止、および停止中の原発の再稼働を一切認めないという法案。原発の新増設ももちろん認めない。使用済み燃料の再処理などの核燃料サイクル事業からも撤退するというものだ。

左から細川顧問、吉原毅会長、河合幹事長、小泉顧問

 政党、政治家にどう働きかけるかという質問に対し、小泉さんは「国民と一緒に原発ゼロの運動として進める」「それを受けてくれるなら、どの政党でもいい。全面的に協力する」と答え、「原発ゼロは近い将来、国民多数の賛同を得て実現する」と語っていた。


野党各党は前向き、自民党は?


 協力要請を受け早速、立憲民主党と共産党が前向きな姿勢を示している。立憲民主党は3月にも法案提出の構えだ。
 自民党は、対応した議員がむずかしいという観測を示したらしい。小泉さんも現政権では方向は変わらないとみているようだ。

 現政権では脱原発を目指すと言いながら、2030年の段階で原発を20%程度のベースロード電源と位置づけており、休止中の原発を次々と再稼働させる方向だ。しかし、小泉さんは現在の構図はそう遠くない将来に大きく変わると予想する。
 「一番早いのは自民党が原発ゼロを進めること。これは不可能ではない。新総理がゼロの方針を打ち出せば自民党はガラッと変わる」
 「自民党が変わらなくても、原発が国会で議論になり、選挙で争点になったときに変化が起きる」

 なんだかおもしろくなってきた。
 今度の国会が楽しみになってきた。
 うまく展開させるには、国民の後押しが必要だ。

さあ、小泉さんと一緒に、原発ゼロ運動をしよう!