2021年4月22日木曜日

68 コロナより恐れるべきもの

今年、桜は見なかった。3月の半ばから 咲きはじめ、4月の声を聞く前に終っていた。

季節の進み方が速い・・・ 昨日、4月21日。気温25℃を超えた。昨年より10日も早い夏日。この先も気温の高い日が続くようで、今年も暑い暑い夏がやってくるのは確実だ。

昨年の8月の熱中症による死者は、コロナによる死者より多かった。連日35℃を超える地域が続出だった。

大型台風の接近も多かった。日本近海の海水温が30℃に達し、台風が日本の近くに来て発達したからだ。

同じ水域、一昨年は27℃程度であったという。1年で3℃上昇。地球温暖化のスピードが上がっているのだろうか。

今年はいったい何度になるのか? 5年後は、そして10年後は? コロナ以上に怖い。


コロナとの闘い、国の対策は実にお粗末だ。

何が日本モデルだ。国民に自粛を強要するばかりだ。

人流も止めず(それどころか促進した)、検査もせず、医療機関の支援もせず、ワクチンも遅れている。

しかしそれでも、欧米のような1日に万を超える感染者は出ていない。

マスク、手洗い、距離、換気・・・ 感染防止の方法を、多くの人々が心得ていて実行しているからだろう。

人々がその努力を続け、やがてワクチン接種が進めば、そのうち(1年もたてば)感染は治まっていくことだろう。


しかし、温暖化はどうだろう。

昨年の夏、アメリカのデスバレーでは54℃を超えたという。インドは50℃を超える熱波で、ここ5年で5000人ほどが亡くなっているという。

温暖化はどんどん進んで行っているという気がする。


昨年の夏、国は、温暖化への立ち向かい方について、国民には何も示さなかった。

コロナのことばかりで、熱中症を生み出す暑さの原因となる温暖化については、どう行動すべきかというメッセージを出さなかった。

TV・新聞の報道も、熱中症の予防が中心だった。

どのTV局でも「エアコンを使うように」と言っていた。安眠のためには、夜は26℃以下の設定にして布団をかけて寝よ、とまで言う専門家もいた。

しかし、そうするとエアコンの室外機からは40℃以上の熱風が吹き出される。エアコンを使えば使うほど、地球は熱くなっていくということだ。さらにエアコンが必要になる。

その悪循環を続けていってよいのか、エアコンのスイッチを入れるたびに心が痛む。


温暖化の原因はCO2を生み出す我々の生活だ。生活を支える産業のあり方だ。温暖化を止めるにはそれを切りかえなければならない。

コロナ対策はもちろん重要だが、温暖化についても、それに劣らぬように、もっと本気で取り組まなくてはならない。

後戻りができない状態になる前に。