2020年7月21日火曜日

64 情緒的ことばより、科学的・経済的根拠を

「適切に対処していく」
「万全の処置をとる」
「これまでにない発想で」
「機動的に、必要かつ十分な」
「間髪を入れずに」
「一気呵成に」
「速やかに対処する」

形容詞をちりばめた首相の言葉。
しかし何の根拠も示されないその対策。
前から感じて来たことではあったが、
今回のコロナ対策では状況の展開が速く、数々の対策の失敗が目に見えるので、
余計言葉の空しさを強く感じる。

「世界最大級の」「空前絶後の」と自負する経済対策も、
「真水は少ない」ともっぱらの評判だ。

緊急事態宣言解除の際の、
「日本モデルの力を示した」という言葉には思わず笑ってしまった。
日本モデルって何?

一斉休校、布マスク配布、外出自粛、
37.5℃4日間自宅待機、PCR検査抑制、
なかなか届かぬ定額給付金、むずかしい持続化給付金申請・・・

日本モデルとは「首相の思いつき+国民の我慢」ということか?
力も金も出し惜しみの対策か?
不満の声が大きくなったら、政策を手直しする方式か?

首相の思いが込もった言葉より、
その対策の科学的根拠、経済的根拠が欲しい。
もっと医療の現場や、困窮の現場の実態を見極めた対策が欲しい。
そしてもっと仕事の実務を踏まえた対策が欲しい。

また、その対策の欠陥が明らかになったときには、
それを速やかに認める勇気と、
一気呵成に方向を修正する行動力が欲しい。